関西心理センター概要
こころの時代といわれる現代、多くの方がこころの問題で悩みを抱えていらっしゃいます。私ども関西心理センターは、大阪市中央区にある成人のための心理療法(カウンセリング)、心理相談の専門機関です。現在まで約3200人以上の方のご相談に応じてまいりました。
心理相談、心理療法は、症状や悩みを共に考え、解決していく過程を通して、自分らしい生き方や新しい可能性を開いていくものです。
人間関係やこころの問題でお悩みの方はおたずねください。
このようなお悩みを心理的に援助します
- うつ・パニック障害・発達障害ではないかと心配…
- 性格についての悩み…
- 人と会うと緊張する。人に会うのが怖い…
- 気になる癖がある。(手洗い、トイレが近い、何度も確認しないと心配…)
- 会社を休んでいる、休みがちである…
- 体の不調が続く、不眠、過食、拒食、性の問題…
- 意欲が出ない、無気力である、イライラする…
- 職場での人間関係、友達とのつきあい方に悩む…
- 夫婦、親子、嫁姑などの家庭問題…
心理療法(カウンセリング)とは?
心理療法(カウンセリング・サイコセラピー)とは、専門のトレーニングを受けた臨床心理士と一緒に言語的、非言語的対話(夢、絵画、箱庭といったものも含む)を通じて、ご自身が悩んでおられる困難(症状の消失、考え方の改善、人間関係の改善等々)の解決を目指すものです。通常は週1回(または複数回)50分の面接を行い、ご相談に来られた内容や、心理療法での目的を何にするかによって、その期間も数ヶ月~数年と様々です。
心理療法では、基本的にはご自身の思われていること、話したいことなどなんでも自由に話していただき、その中で、ご自身でも気付かなかった困難を引き起こしているパターンや人間関係の持ち方、考え方の癖などを治療者と一緒に発見し、考えていきます。ご自身の理解を深め、こころの成長を図るものです。ご自身のこころの成長とともに、今までは対処できなかった不安も抱えられるようになったり、苦痛にも対処できるようになる等、困っていた症状も消失したりします。心理療法では、治療者はただ単に話をきいているわけではなく、いろいろな側面を考えながら、臨床心理学の知見や技術を用いて理解し、解釈やコメントをします(しないことも含みます)。治療者とのそのようなやりとりによって、いろいろとこころの内面や感情が動いたり、新たなご自身の一面を発見し、治療者との間にダイナミックな相互交流が生じます。その相互交流によって内面の成長、問題の克服をはかっていくものが、心理療法と大まかには考えられるでしょう。
当センターでは、初回面接で、問題や状況等を詳しくお伺いし、その後、数回にわたってお会いして行く中で、何が問題を引き起こしているのか、どのようなことが課題となっているのか、どういうアプローチが必要なのかを探究した後に(これをアセスメント面接と呼びます)、こちらの見たてや治療方針をお伝えします。それに同意されると継続して心理療法をおこない、問題の解決へと一緒に歩んで行きます。
精神科の診察と心理療法(カウンセリング)の違い
「精神科でカウンセリングを受けていた」と話されることがよくありますが、よくよく聞いてみるとお医者さんの診察と混同されている場合が多々あります。しかし、臨床心理士による心理療法と精神科のお医者さんの診察は時間のみならず、その中身やアプローチの仕方もかなり異なります(注:当センターと提携している医療機関のいくつかは心理療法にも詳しいお医者さんがいらっしゃいます)。
医療機関では通常、患者さんは受身的な立場にあり、お医者さんに聞かれたことを応え、それを基にお医者さんが診断し、アドバイスや薬を処方します。心理療法はそうではありません。アセスメントと呼ばれる最初の数回を除いて、治療者である臨床心理士から“~~について話してください”といった指示はほとんどありません。むしろ、相談者に自由に思っていることを話して頂くという形の、相談者側の治療への能動的な参加が不可欠となってきます(最初は慣れず戸惑いますが、やがて慣れてきます)。形だけみると、相談者が主導権をにぎって話をし、治療者が受身的にみえる点で医療機関での診察とかなり違います(実際は、治療者はただ受身でいるのではなく、専門的な作業をいろいろ行っています)。
つまり、相談者は医療機関でお医者さんに聞かれたことに答えればいいというような受身的な位置から抜け出すことが必要で、治療に積極的に参加していく形になり、カウンセリングは相談者と治療者の能動的な協同作業となります。専門的にはこれを“治療同盟”といい、相談者と治療者の2人で治療の目標を設定し、カウンセリングを進めていきます。
また、もし、カウンセリングで何かうまくいっていない感じや不満・怒り等がありましたら、その旨を治療者に伝えてください。すると治療者がそのことを取り扱い、より効果的にカウンセリングを進めることができます。医療機関でお医者さんにそういったことをいうのは失礼であると思われ、場合によっては治療を打ち切られるのではないかといった不安が起こるかもしれませんが、カウンセリングの場合、それは決して失礼なことではありません。そのことによって治療者が不快になって、治療を打ち切るということはありません。そこに“同盟”という言葉が入っているわけがあります。実際、カウンセリングを進めていくと、いろんな気持ち、考えが相談者側に浮かんできます。治療者への不満と思って話してみたところが、実はそれが単なる不満ではなく、次に進む新たなステップにつながっていることが多々あります。それを治療者に話し、なにが起こっているのかを治療者とともに見つめ、考えていくことが、問題の克服につながっていくと心理療法は考えます。できるかぎり、いろんな気持ちや考えをオープンに話すことで、問題の解決の可能性が広がっていきます。
心理療法のメリットとデメリット
多くの調査研究は、心理療法がご自身の人生をよい方向に変化させるための手助けになっていることを示唆しています(例えばGoodheat Carlo D.らの“Evidence-based psychotherapy” やJonathan K. Shedler による“The Efficacy of Psychodynamic Psychotherapy” 等)。これらの調査研究では、心理療法を受けた75%の人がなんらかの効果を得たことをしめしています。また薬物療法と心理療法を併用することでより治療効果があがるという調査報告(NIMH*,2007)もなされています。
ただ、残念ながら心理療法は万能な治療法ではありません。即効性のあるものではなく、時間と費用がかかります。また自分で解決したいという気持ち、動機が必要であるため、ご本人が困ってご相談に来られないとなかなか効果は難しい面があります。また「薬を使いたくないから」とカウンセリングだけを治療法として求めてこられた時も、場合によっては、やはり投薬治療が必要なこともありますし、カウンセリングがお役に立てず、医療機関の診察のみの方がよい場合もあります。上記の通り、心理療法は、相談者と治療者の協同作業です。そのため、治療者だけにすべてお任せ(例えば、治療者が治してくれる)になってしまうと、カウンセリングの効果はほとんど見込めません。
※NIMH(National Institute of Mental Health)=米国国立衛生研究所
いつカウンセリングを受けたらよいのか?
一概にいつ、どのようなタイミングでカウンセリングを受けたらよいかといったものはありません。ただ、ご本人が困っていて、なんとかしたいという気持ちがあれば、早い時期に来られた方がよいでしょう。医療では、早期発見、早期治療といわれますが、こころの領域でも同じ感じがします。
他の機関等の紹介なしでカウンセリングを受けてみることに、なにか躊躇されたり、不安に感じたりするかもしれませんが、それは当然のことと思います。またこんなことで相談してよいのだろうかと悩んでこられた方もいらっしゃいました。しかし、こころの悩みや傷は重いとか軽いとか比較できるものではなく、それぞれの人のそれぞれの悩みに真摯に向き合っていきたいと我々は考えています。専門家とはいえ、見知らぬ他者にご自身の悩みを話すことは不安であるし、勇気がいることと思います。しかし、また同時に、心理療法を受けられた75%もの方が心理療法になんらかの効果を感じ、それだけの価値を見出しています。
“なんとかしたいけれども、自分ではどうしようもない”と困っておられ、悩んでいる方の気持ちが少しでも楽になったり、不安を抱えられるようになったり、あるいは今後の人生が少しでも生きやすくなるためのお手伝いができればと我々は願っています。どうしようかと迷われている場合は、一度ご連絡してみてはいかがでしょうか。